日本の話と思えませんでした。
脅迫や傷害罪でつかまっていた人が恩赦になってしまうなんてあるんですね。
苦肉の策で「恩赦」を適用することになったようですが、今までこういったことはなかったのでしょうか?
なんだか決め方があいまいな気がしますが。
執行猶予中に起訴→受刑→無罪、男性に異例の恩赦釈放
(2007年5月28日 読売新聞)
執行猶予中に別の事件で起訴され、執行猶予を取り消された男性が、裁判で無罪となり、今年4月に「恩赦」を適用されて釈放されていたことがわかった。
誤った有罪判断に基づいて執行猶予が取り消された受刑者の救済のために、恩赦が適用されたケースは過去に例がないという。
恩赦を受けたのは、自動車販売会社を経営する川崎市の男性(46)。男性は2001年7月、恐喝罪で懲役3年、執行猶予5年を、02年6月に傷害罪で懲役1年、保護観察付き執行猶予5年を言い渡され、いずれも確定した。
両事件で執行猶予中の05年11月、男性は再び脅迫罪で起訴され、東京地検は1審公判中の06年5月、男性の執行猶予取り消しを求める裁判を申し立てた。
東京地裁は翌6月、取り消しを認める決定を出し、東京高裁、最高裁も男性側の抗告を認めず確定した。男性は、恐喝と傷害の2事件で懲役4年の刑に服する受刑者となった。
ところが今年3月、東京地裁の別の部が審理していた脅迫事件の裁判で、「被害者の証言は信用できない」として、無罪判決が言い渡された。検察側は控訴せず無罪が確定。ここで困ったのが男性の処遇だった。
最高裁で確定した執行猶予の取り消し決定を覆すことはできない。誤った判断で受刑者と なった男性を救済するため、法務・検察当局は、行政上の判断から刑罰を消滅させる「恩赦」 を適用することにした。
恩赦には、国家的慶事の際などに国が政令で行う「政令恩赦」と、特定の受刑者について中央更生保護審査会が審査して認める「個別恩赦」がある。男性に対して個別恩赦が認められた。
弁護人の高野隆弁護士は「苦肉の策で恩赦を適用したのだろう。そもそも有罪確定前に執 行猶予を取り消すこと自体が『無罪の推定』の原則に反するもので、問題がある」としている。
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